社会関係の科目で特に日本の歴史において
教科書の最後(現代史)までちゃんとやりました
といえる人は少ないのではないかと思う。
私は小学校から高校までそれが当たり前だと思っていた。
決められた授業数で縄文時代かその前から現代史まで
全部やるのは不可能なのだ。そう思っていた。
最初の方はちゃんとやっていても、だんだんと駆け足になって
第二次世界大戦を何とかやって、サンフランシスコ平和条約あたりまでを
なんとか教えてもらえる。というのが多いのではないかと思う。
「教科書に書いてあっても、授業で教えてもらえない歴史」それが現代史ではないかと思う。
そして私が学生の頃は歴史の授業は「歴史を学ぶ」というよりも
「暗記する」ことに重きが置かれていた気がする。
少なくとも先生にその気がなくても、高校入試の共通テストも
センター試験も社会関係の科目はそういう傾向が強かった。
私はセンター試験のとき「倫理政経」を今から思えばなぜか選択したが、
うろ覚えに暗記しただけなのに9割以上を得点するという
「快挙」を成し遂げた。
哲学なんてぜんぜんわからないのに・・・。さて話を戻すと、この日本の歴史現代篇を読むことは
その「現代史を学ぶこと」を補填してくれるもっとも手軽な
やり方ではないかと思う。
原案執筆は
伊藤隆氏、脚本は南部英夫氏、監修は
児玉幸多氏である。
1巻が明治時代を描き(これは近代篇の42~44巻でも描かれている)、
4巻で大正デモクラシーのモダンな雰囲気とそこから不況と5.15事件2.26事件
などによって政党政治が没落する様、
5巻で日中戦争、太平洋戦争、6巻で占領時代と吉田政権、55年体制の成立、
7巻で高度成長時代と銘打ち、鳩山政権、安保闘争、高度成長期、公害問題、
東京オリンピック、沖縄返還を描き、そこから駆け足になり、本が描かれた当時
の細川政権の発足(1993年、55年体制の終焉)、最後に紹介されるのは
H2ロケット(1994年)の打ち上げである。
特に6、7巻の内容を学校の歴史の授業で習ったという人は
ほとんど皆無ではないだろうかと思う。
大学で専攻するなり、講義をとれば教えてもらえるだろうけど、
私は英語で「university」とか「college」と呼ばれる大学は出てないので
文系の授業はバリエーションに富んだものではなかった。
歴史は昔から好きなので、あったら絶対とっていただろうから
やはりそれ関係の講義はなかったのだろう。
(代わりに大嫌いな
「日本文学」の単位を取った忌まわしい
思い出がある。その講義の先生は後に私の大学で教えた
ことを著書に書いたのだが、そこには講義のオファーを受けるまでは
私の大学名を知らなかったということが書いてあった・・・・・。)
はっきりって文系の講義はユニーク過ぎるのが多くて
普通のが少なかった印象がある。
あと4巻から紹介したのは図書館にあったのが4~7巻まで
だけであったからである(2巻もあったような気がするが
飛び飛びで読むより連続した巻を借りて読むことを私は選んだ)。
ちなみに私の高校時代の
「世界史」の授業の先生は
古代から現代までを独自の方法で定められた授業数内で
やり遂げるというすばらしい能力を持っていて、
本人もそのことを誇りに思っており
そしてその授業を受けた私も誇りと思っている。
本人は先生たちの集会でそんなの無理だよって
揶揄されたのを愚痴っていたが・・・。思えば私の高校時代の先生は名物先生が多かった。
無能な先生は一人もいなかったけど。さて長々と話を連ねていたが結論に入りたい。
この現代篇の4巻からは世界不況から政党政治が
崩壊し戦争の時代になるという、日本の暗黒の歴史が
描かれている。
これはまさに現在世界が陥っている金融危機と
重なる部分が多い。
この後半の部分は家でNHKを見ながら書いているのだが
いま「アメリカ発金融危機」の特集番組をやっている。
連休はまだ2日残っている。
図書館にいけば置いてあることが
多い類のマンガ本なのでこれを見て
忌まわしい歴史を繰り返すまいと
一人でも思ってくれる人がいたら幸いである。
私の第二次世界大戦前後の歴史観については
またの機会にさせてもらおう。
あえていわせてもらえば
山本弘氏の著作「神は沈黙せず」の
「あの人物」とかなり近い
とだけいわせてもらおう。
人気ブログランキングに参加しています。
ポチッと押していただけると嬉しいです。
スポンサーサイト